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1978 [世界]

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「似ている」とは、そこにひとつの遊星的郷愁を触知する信号だ。
「一緒にありたい」とは。「似たい」「似せたい」ということだ。
似ていることの存在学『遊』1001 1978年/松岡正剛34歳の言葉から。
この年私は30歳だった。似ている事について以上のような考察は持っていなかった。似ている事は何故か親しみを覚え、何かがわかったようなふりが出来た。
似ている事に深い意味は感じなかった。
最近静岡県の三島を散策した。富士に降った雪雨が地下にしみ込み沸き出す町が三島のようだ。透明度の高い冷たそうな流れが町の至る所を流れている。
町自身が水で浄化されているような幸せを感じた。
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柳の木の風に流れる姿と、水草が水の流れに身を任せる光景は、余りにも似ている。先日の数学者森田真生さんのインタビュー記事から「いまこの形を見て、この形がS字型だとわかるのは、僕たちがこの形を外から見ているからです。この曲線の外に立つことを許されている僕たちには、この曲線の「大局的=global」な情報が瞬時にわかります。

でも、仮にこのグラフの形をした宇宙の1点の上に棲んでいる人がいるとしましょう。彼は曲線の外に出ることはできないので、自分の近くの「局所的=local」な形しかわかりません。全体の形を知ろうとすれば、長旅に出て探索するしかないわけですが、この曲線が無限に長く続いていたら、永遠に彼はこの曲線の形を知ることはできないでしょう。彼は無限に続く曲線の上では、ほんのちっぽけな存在だから、到底曲線全体のことなんてわかりっこない。

常識的に考えるとここで物語は終了なわけですが、「そんなことはない!」と希望の手を差し延べてくれるのが(理系の高校生であれば習うと思いますが)「テイラー展開」と呼ばれる理論です。

この理論によれば、S字型をした宇宙の1点上に棲んでいる人は、長旅に出ずとも、自分の足下の形を徹底的に調べれば、曲線全体の形がわかってしまうのです。

局所的な情報をとことん知ることができれば、大局的な情報が得られるという意味で、局所と大域が深いレベルで繋がっているんだ、ということをこの理論は教えてくれます。

一人一人の人間は、広い宇宙の中であまりにちっぽけな存在で、生きているうちに宇宙の全体などわかりようもありません。宇宙という大局の中で「私」という局所とどう向き合うかという深刻な問題に突き当たったときに、僕はテイラー展開の理論に出会ったのです。以上引用http://www.mammo.tv/interview/archives/no259.html

「テイラー理論という言葉が耳に刺さったミサイルの様で気掛かりだ。
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夏らしい子供達の光景
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夏おもいっきりの裸になろう
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コメント 4

アヨアン・イゴカー

>町自身が水で浄化されているような幸せを感じた。
美しい感覚ですね。
湧き水に浄化されている街、とても詩的な響きがあります。
by アヨアン・イゴカー (2012-08-28 00:27) 

kohtyan

あらためて清流の美しさを感じました。
by kohtyan (2012-08-28 09:45) 

carotte

テイラー理論、たいへん興味深いです。
三島はこんなに水がきれいだったのですね。伊豆へ行く途中によく通りましたが、気がつきませんでした。
by carotte (2012-08-28 12:30) 

taharas

SILENTさん
ご訪問有難う御座いました。
すばらしい綺麗な写真ですね。
by taharas (2012-08-28 16:01) 

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