SSブログ

1998 [映画]

R0074582.jpg
1998年制作の中国映画、冒頭のシーンの殺し屋の眼が見る光景が妙に印象に残っている。簾のような顔の前に揺れるものは何が原点で作られたのだろうか。始皇帝の被り物でも王の権威を象徴するようにぶら下がり揺れていた。イヌイットは雪の光景を見る時に横にスリットの入ったメガネを使用するそうだ。目の前の簾はサングラスの一種なのか。眼を隠し皇帝の権利を高める役目なのだろうか。暗殺者の前の簾が今も気になっている。映画には大好きな女優、鞏俐(コンリー)が出ていた。
映画の中で始皇帝が作らせた巨大な地図が広げられる。征服された民族が制作したという設定だったように思う。始皇帝は等倍の縮尺の地図も求めたという話を聞いた事がある。等倍の地図とは、もう一つの世界を制覇したい皇帝の意志を反影しているのだろうか。
世界は今、精密な世界の構造が判明され、地形や、物質の存在が、ナノ単位で理解され、始皇帝の等倍以上の世界の地図も可能になった。
R0068569.jpg
母親が学校で使っていた地図を、自分が小さかった1950年代見た記憶がある。大日本帝国地図と書かれた其の表紙の中味には、台湾も韓国も真っ赤に塗られていた。戦後生まれの私には、何かよその国が日本の領土という感覚に馴染めなかった。母親の世代では当然だった世界が太平洋戦争後に無くなった事に残念さが残っていたのだろう。
国とは今何なのか考えさせられる時代だ。父親が読んでいた「わが闘争」という本も家の中で奇妙に関心が高かった本であった。
R0074588.jpg
写真が好きになり、憧れは8X10というサイズがいつかはとの、頂点だったが、ネットでスキャナーカメラという存在を知った。スキャナーが大型カメラのバックでスキャンする世界、魅惑的な画像があった。非常に興味がそそられる。大型カメラという存在が何故か、始皇帝の地図の話とラップする。世界を映し出すカメラという存在は今でも危険な魅力に溢れているのだろう。この世界、カメラも地図も男達の関心が高いのは何故なのだろうか。
R0068546.jpg
海の見える坂の光景に、にわたずみが映り、水の惑星がこの星だと
今更ながらに想った。
IMG_5509.jpg
nice!(31)  コメント(4)  トラックバック(0) 

nice! 31

コメント 4

寂光

昔、仕事の関係で4×5のビューカメラを買いました。
趣味でも大判で撮りたいと思い、
フォルムとカットホルダーを買いましたが、
結局は仕事用に買った6×9のホルダーでの
ブローニーフィルムで撮っただけで終わりました。
今でも手元にビューカメラはありますが、
この先使う事は無いでしょう。
by 寂光 (2012-09-24 19:01) 

そらへい

写真がありきたりではない・・・
なんかレベル高そうですね。
by そらへい (2012-09-24 22:14) 

Enrique

大判カメラのフィルムホルダーに相当するイメージセンサーもしくはスキャナがあれば,素晴らしい映像が撮れるはずですね。
実際スキャナを改造して撮っている人が居ますね。
by Enrique (2012-09-26 16:15) 

SILENT

寂光さま
最近都内の写真博物館に出かけました。
カメラの昔をみると豊かな時代をかんじました。
仕事でカメラを使われていたのですね。
そらへいさま
コメントありがとうございます。ありきたりでないと、お褒めの言葉恐縮です。
Enriqueさま
ゼロックスコピーが導入された頃、遊びで時計や手をコピーしてみました。思えばスキャナーカメラの仕組みと一緒ですね。
by SILENT (2012-09-29 05:26) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

19631970 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。