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1990 [映画]

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1990年頃は、よく中国映画を見た。神田の岩波ホールだったか、中国映画の特集があるとよく足を運んだ。最初に見た映画は「菊豆」だったか。
ストーリーは、1920年代の中国。大金を積んだ50歳過ぎの染物屋・楊金山にのもとに金で売られて嫁いできた若い女・菊豆(チュイトウ)。金山は前妻二人もDVで死に至らしめるという札付きのサディストであった。自分に子を作る能力がないことを知らない金山は、子が出来ない怒りを菊豆にぶつけ毎日のように折檻を繰り返す。同居する金山の甥の楊天青は菊豆に同情し、菊豆もまた天青に惹かれていく。入浴中に覗き見られていることから菊豆は楊天青が自分に思いを寄せていることに気づき2人は不倫関係に落ち、やがて天白が出来る。楊金山は脳出血から中風になり、病身において自分の子ではないことを知らされ、天白に辛く当たるがやがて天白への愛情が芽生える。以上ウイキペディアより。
張芸謀(チャン・イーモウ)監督、鞏俐(コン・リー)の虜になった。
流れる背景に漂う世界と、色彩感覚が凄い。「菊豆」では染物屋が舞台で興味を惹かれた。はためく布、染料の瓶、水の多く出るシーーン。濡れた石畳。朽ちかけても木の光沢が残る扉や建具達。様々な道具。衣裳も魅かれた。汚濁と清潔な世界が隣り合わせた世界。匂いや香りが濃厚に映画の中から感じられた。中国の山口百恵さんといわれた、今では大女優の鞏俐作品は、紅いコーリャン 紅高粱 (1987年)菊豆(チュイトウ) 菊豆 (1990年)紅夢 大紅灯籠高高掛 (1991年)さらば、わが愛/覇王別姫 覇王別姫 (1993年)上海ルージュ 揺啊揺!揺到外婆橋 (1995年)
花の影 風月 (1996年)始皇帝暗殺 荊軻刺秦王 (1998年)と見て来た。大作、さらば、わが愛は最も好きな作品だ。紅夢のあの赤い大提灯の世界も好い。
2013年横浜中華街の春節で賑わう町を通り抜けた。
鉄檻の中の爆竹も威勢よくはじけて獅子が店店を廻っていた。
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関帝陵前の通りも昔よりかなり賑やかになっている。中華門もあちこちの通りに出来ている。
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行列のできる店があちこちに多い。お客さんの国籍は、台湾か、中国か、香港か、韓国か、日本か、アジアのどの国かわからない人が多い。数人のグループだと何故か、髪型や服装、言葉から国の推定がつく。
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町外れに数ヶ月前に出来たというベトナム料理の店に入った。中華街でベトナム料理。大陸は広い中国の各地でも様々な味の違いや食文化があるだろう。国境を陸続きに渡ればベトナムも中国も隣国同士、味の差は少ない部分も多々あるようだ。サイゴンスペシャルのビールの香り、大好きな青島ビールの味と共通うする懐かしいものを感じた。
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横浜の中華街、新華僑の人々が表通りに進出をして安売り競争に歯止めがかからないという。古きものと新しいものが人々の胃袋に入る。
酒も新しいものと、古いものとの酒袋をどうしたらいいのか迷うのだろう。
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きな臭いメディアの報道が何か空しく感じ、関帝に賽銭を奉じた。
庶民の絆は強いのに、何故政治家達はきな臭さを求めるのだろうか。
おおきな時代のうねりを魅せてくれた「さらば、わが愛」の世界再見しなければと思った。
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cafelamama

「覇王別姫、さらばわが愛」素晴らしい作品ですよね。
自分のベストテンに入る作品です。
「菊姫」などを作っていたころのチャン・イーモウも好きでした。
「あの子を探して」も素晴らしい。
「覇王別姫、さらばわが愛」がチャン・イーモウでなく、チェン・カイコーというのも興味深いです。

by cafelamama (2013-02-12 17:30) 

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