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三月二十六日 [映画]

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『中国文化大革命の大宣伝 上・下』草森紳一著を数年前から読み始め、未だ完読していない。上巻の三分の二迄ようやく達した。総ページ1000頁の巨大な歴史のレポートだからだ。
文化大革命は1966〜1976年の10年間、毛沢東が亡くなった1976年に文革の終結宣言が出るまで続いたという。
共産党中央委員会は、この革命での死者40.0000人(40万人)、被害者1.0000.0000人(1億人)と推計した。
釈放された知識人たちの殆どが元の職場に戻り、1976年以降給料を支給され、経済的な援助を受けたという。

昨年2014年に中国で公開された映画「帰来」「COMING HOME」日本でのタイトル『妻への家路』を昨日横浜で観てきた。映画館は東宝シネマの最も小さなスクリーン。平日の為か鑑賞者は最初は知人と私の二人だけの貸切席状態。
開映近くに十名程が入り役12名で最後まで鑑賞か。北京オリンピックの総合プロデュース監督の作品をこれだけの鑑賞者で見る贅沢感。

映画は1974年の文化大革命最中の北京が舞台(原作は上海)、北京の鉄道の線路と階段下に身を隠す主人公と、列車が通過していく凄まじい重なったシーンが感動的だ。逃亡のため溝鼠のような主人公の教授が水溜りの水に手拭いを浸して、顔を拭うシーンが圧巻だ。鉄道と駅の跨線橋と群衆の蠢く俯瞰される構図。紅衛兵の兵士の役を舞台のダンスで踊る主人公の娘、銃を構え、トーシューズのつま先が回転する迫力。見応えのある映画でした。カメラワークと小道具たちが震えるように感動的です。自分は41年前の日本で何をしていたのか?
映画の時間の流れとともに考えさせられました。日本人にも必見の作品だと思うのでしたが。

画像は昨年手に入れた中国の昔の家庭で使われていた湯たんぽと、文化大革命の宣伝 上下巻、映画『妻への家路』のパンフレットから。雪の日も、雨の日も、晴れた日も、駅の出口に立って夫の名を書いた看板を掲げて、20年ぶりに帰ってくる夫を迎えようとする妻の姿が目に焼き付いています。

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