七月二日 [道]
面白い光景とシャッターを切った。分かれ道右も左も魅力に溢れている。左極楽、右天国のような昼間の道、天から降りてきた婆さんや、地獄帰りの兄さんがすれ違うような、城下町のいつもの岐れ道。道はいつか何処かで繋がっているのが、人生にも似ているようで。別れ道の中央にのっぽの肩幅の狭いビルが人間のように立っていた。
昭和3年のこの日、神奈川県下で浮浪犬千三百数十頭を買い上げ、大磯では42頭。浮浪犬に追いかけられたり、噛まれたりした人も当時は多かったろう。自分が子供の頃は犬は、放し飼いが多かった。近所で気性の荒い犬が放し飼いで、姿に出会うのが怖かった。怖がる人間には犬は強気に出てきた。今は犬は室内犬が多く、ペットとして家族の一員の犬は、犬同士のお見合いまであると知って驚いた。犬の友達を見つけるためのお見合いなのだそうだ。
昭和5年中村吉右衛門初代は、大磯長者林付近に、俳優村3000坪位の提供者を求め、町と交渉中。俳優村が実現していたらどんなことが行われていたのだろうか。茅ヶ崎にあった市川団十郎別荘の稽古用の舞台が、大磯に移築され保存されていると風の噂に聞いたことがある。
大磯の中村時蔵別荘の風呂場の天井は、格子造りの格天井の見事なものだったのを見せていただいたのはかなりの昔となってしまった。
2015-07-02 08:54
nice!(28)
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