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十月二十六日 [月]

昨日は十三夜だったそうだ。先月の九月二十七日が十五夜。昨夜も大きな十三夜の月が秋の高い夜空に浮かんでいた。太陽の光と異なる鏡のような月の姿に何か嬉しくなる思いがあった。太陽は凝視できないほどの輝度があるが、月は優しい。そのクレーターの影の向こうの闇が底知れず深いことを感じる。十五夜のあの真ん丸から、少し憂いを帯びた影が十三夜をより切なく儚く見せる。樋口一葉の名作「十三夜」の舞台で石段の上一杯に大きな月がのぼる、朝倉摂さんの舞台演出を思い出した。二階屋の軒先や、路傍の雑草のかたちが、黒い影で十三夜の前に浮かび上がる光景はとても印象的だった。新内の調べが夕べの月の下の町から聞こえてくるような見事な夜だった。
月.jpg




           


              新内の見上げる畔り十三夜  無音









下は、今年の十五夜の時撮った月の貌
十五夜.jpg
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コメント 3

つむじかぜ

26日には拙宅でも、秋の果物にお団子を備え花を飾り家内と13夜の名月を楽しみました。
by つむじかぜ (2015-10-26 10:20) 

寂光

昨日、二時間ほど強い風の吹く中、自宅裏の田んぼで空の写真を撮りました。夕陽を追い続け、西の空を見つめ写真を撮っていましたが、日も暮れて体が冷えてきて、もう帰ろうかと思い何気なく東の空を見上げると、似たような形の月が出ていることに気が付きました。その月の写真をたくさん撮りましたが、思うように撮る事が出来ませんでした。
by 寂光 (2015-10-26 21:28) 

SILENT

つむじかぜ様
コメントありがとうございます。芋名月こちらも良い月を観賞できました。ススキが見事な季節ですね。

寂光さま
木枯らしがこちらは、生暖かい風になり秋の初めのようです。
山茶花や月は東に陽は西に   の世界ですね。
昨夜も鰯雲に月が煌々と照っていました。

by SILENT (2015-10-27 13:41) 

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