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5月17日 [花]

こころはどこから来てどこへ行くのか 岩波書店刊で、河合俊雄さんが、日本の内面化の特徴を「ミニチュア化」と名付けているのが興味深い。
庭園や茶道、盆栽や生け花など、自然を加工し、サイズを小さくして内面化することが進化してきたと言います。

私の俳句の先生は、俳句の中に遠景、中景、近景の描写がどう配置されるかを常々気をくばるように言われます。浮世絵では極端な近景と、隣りに遠景が来ることで西洋にないインパクトのある世界が生まれました。現代では超広角レンズでこの世界は不自然に思えないほど目にします。
ミニチュア化された世界は、自然との決定的な分離や否定、さらには自然の支配は行わないけど、内面化で、こころを象徴する世界を築き上げてきたと河合俊雄さんは、いいます。

京都の街には狭い間口の奥深い家がありますが、間口の経済的な問題でなく、ある種隠されたものが、そこから死者たちの還っていく遠くの山を仰ぎ見てつながることもできる世界といわれます。

ブログに花の写真を多く載せる方が多いのも、日本人のミニチュア化された世界の現在形でないかというきがします。食のレポートの画面も同じようなミニチュア系では。日本では食玩という技術も世界に誇ります。

そういう自分も子供の頃、「ガリバー旅行記」の絵本がすきでした。ガリバーより小人達の世界のが興味深いものがありました。


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箱庭に行水する人遥か下 ムオン





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