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十二月一日 [写真]

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今日から十二月です。一年間毎日ブログを更新してきました。たまに忘れた日や忙しかった日はスマホからアップしました。何とか十二月までこぎつけました。このブログの書き込みを始めて来年には8年目になります。今朝は満月が少し欠け始めて朝の西の空にありました。近所の銀杏が黄葉して見事な輝きを出し始めました。カメラを持ち出して。朝日に映える銀杏と月を撮りました。月にピンが合うと銀杏は暈ける。当たり前のことなのでしょうが人間の目は月に銀杏の葉に素早くピンを合わせ、脳の中で合成している作業が脳裏に浮かびました。先日プロカメラマンの話に、自分は仕事のカメラを持ち出されると、人間が変わると仰っていました。「写真の撮影のためなら、どんなことでも出来る」とも、凄い気迫の言葉です。写真とは何でしょうか。写真技術が誕生し何が人間を変え、また変えなかったのでしょうか。

菜の花や月は東に日は西に 蕪村

この光景をカメラで一枚に撮ることが今はできる世界です。最近、高島野十郎という画家を知りました。東京大学を首席で卒業し、画家になると宣言し、孤高の生活と制作活動を行った人だそうです。
彼は絵を描くのではなく、モノを研究する、といったそうです。ものの本質とは何かを見つめることは瀉実なのだと。彼が十数年かけて川の絵を描いた時、水の流れは止まり、周りの岩が動き始めたのが見えたと言います。滝を見つめていると下降する水でなく、上昇を始める自分を感じるのと同じ体験でしょうか。彼が描いた菜の花畑の菜の花は、花の総てが正面を向いているのが驚きだと、写真家の話を知りました。確かに写実であれば横も後ろも上向く花もあるのでしょうが、正面だけを向く花の存在。凄いです。二羽の蝶が戯れる光景は凄まじく平和な光景に感じました。

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12月13日午前9時から NHK Eテレの日曜美術館で「画家 高島野十郎」が放映されるそうです。

       


               菜の花や春を待てずに盛りなり   無音


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冬の月の表現より、春の月の色調になってしまいました。色再現は難しいですね。
冬の月.jpg

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