11月30日 [かたち]
農具一覧 平塚博物館監修
先日の図書館の古書放出市で、農具の明治時代の本を貰ってきた。
久しぶりにページを開くと、「蚕網」という面白いものがあった。蚕児の糞を除去するのに用ゆ とある。
一枚の重量、二十匁とある。一枚平均代金五銭くらいとあり、明治時代の三八年頃のものの記録だ。毎年渋に浸し五年から七年の使用をするという。そんな網を数年前古道具屋で十枚ほど求めた。一枚100円程だった。
何に使う網かは判らなかったのだが、本には、老若男女の区別なく二人を要し一時間に百枚の蚕糞を除去するを得る とある。
養蚕が日本の主要輸出産業を担っていた時代を思い出します。それから百年以上の時が流れ、絹という素材も人工繊維の世界に変わっていることを何か懐かしく思えます。
今その網で短冊を吊るして壁にかけ、楽しんでいます。
初代中村吉右衛門の揮毫した「時は今天が下なる皐月かな」の句が
雄渾たくましく思えます。明智光秀の評価も時代によって変わりました。
安倍さんの評価も、あと百年したらどう評価されるのでしょうか。
経済外交のみに世界を馳け廻る姿が、何故か悲しく思える今日この頃です。
裏山の秋の宴を盆に盛る むおん
11月27日 [色]
11月26日 [世界]
一昨日の昼過ぎ、福島県南部にあるハワイアンリゾートスパに出かけてきた。三十年以上前に常磐炭鉱のオーナーが、閉山した炭鉱の跡に常磐ハワイアンセンターとして開業したのが最初だという。
炭鉱の時代から、石油の時代へ、北海道の炭鉱、九州の炭鉱が閉山していった。昭和の時代の後半の話だという。明治時代には横浜に鐵道が開設され、常磐炭鉱からも運ばれたようだ。火力発電から原子力発電へ時代は移り、2011年の福島第一原発まで数十キロの場所にスパリゾートはある。
雪が止んで秋から冬へ移行する季節。初めてのフラダンスショーを見学した。
28度設定のステージと観客席の熱気以外は、廊下も部屋も冬の気温に近いギャップに驚く。
暖房のエネルギーは石炭ではないのだろう。炭鉱時代から天然温泉は出ていたのだろうか。
昨夜は独楽の夢を見た、回転してスピンがたくましい躍動感の命を感じたダンスが、独楽に変身して夢に出てきたのだろう。ステージが明るくストロボを焚かずに手持ちで撮影。
世界の舞踏には、回転し陶酔へ誘うものと、跳ねて大地を鎮めるものの、二つがあるという。
火は命のように踊る。男たちの肌の輝き、女たちの野生の叫びを聴きとるように時は過ぎる。
フィナーレのシャボン玉が楽しい
ドームの天井の外は零下の世界だろう。
11月25日 [雪]
11月23日 [世界]
一冊の本を読み終えた。「どうぶつのことば」鴻池朋子著
本の中の対談で、人が道具を使い出した頃の話が出たくる。
第一の道具は、機能を持った道具。それは食料となる獣を取るための石槍や斧、身を守る棍棒、手の延長で、それは武器となり獣以外に人をも殺すようになる。機能を持った道具は様々などうぐもうみだす。
その道具は男たちの欲望にあい、世界を拡散することになるという。住む世界を分析し、様々な分業としての職業もうまれ細分化される。道具たちは機能的に発展をし、コンピュータの世界迄いく。
もう一つの第二の道具は、女たちの欲望に会う世界の道具だという。それは道具を呪術や祈りに使う道具。それは人々を繋ぐことを目指すという。典型的な道具として針と、糸があるという。布を繋ぎ繕い、総てをまとめ上げるように作用する。男たちが切り裂いた世界をつなげる宗教や、魂のための道具。
前者は科学であり、理科的な世界の道具だろうか。後者は文学的な心を形作る道具だろうか。
アートはなぜ生まれたのか興味ふかい話が多く、一生に一度出逢えるかのような本だった。
読み終えたのが、なぜか始まりのページをまた開くように感じる本だ。
作者が動物に寄せる気配が、ものすごく共感できる。
先日の地震でも多くの動物や、植物たちの有り様がきになる。人の安全は勿論なのだが、命とは何か
教えてくれる不思議な本だ。
本の中の対談で、人が道具を使い出した頃の話が出たくる。
第一の道具は、機能を持った道具。それは食料となる獣を取るための石槍や斧、身を守る棍棒、手の延長で、それは武器となり獣以外に人をも殺すようになる。機能を持った道具は様々などうぐもうみだす。
その道具は男たちの欲望にあい、世界を拡散することになるという。住む世界を分析し、様々な分業としての職業もうまれ細分化される。道具たちは機能的に発展をし、コンピュータの世界迄いく。
もう一つの第二の道具は、女たちの欲望に会う世界の道具だという。それは道具を呪術や祈りに使う道具。それは人々を繋ぐことを目指すという。典型的な道具として針と、糸があるという。布を繋ぎ繕い、総てをまとめ上げるように作用する。男たちが切り裂いた世界をつなげる宗教や、魂のための道具。
前者は科学であり、理科的な世界の道具だろうか。後者は文学的な心を形作る道具だろうか。
アートはなぜ生まれたのか興味ふかい話が多く、一生に一度出逢えるかのような本だった。
読み終えたのが、なぜか始まりのページをまた開くように感じる本だ。
作者が動物に寄せる気配が、ものすごく共感できる。
先日の地震でも多くの動物や、植物たちの有り様がきになる。人の安全は勿論なのだが、命とは何か
教えてくれる不思議な本だ。