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12月29日 [山]

今日は和室の障子紙を張り替えようと、平刷毛で微温湯に浸し、障子の桟を濡らしながら、そっと剥がして行きました。気持ち良いほどに十年前に貼られた桟の糊が溶けていきます。小一時間程して糊から紙が浮いて一気に剥がすことができました。

十年前に小田原の城下町の数百年続く建具屋の職人さん達の姿を思い出しました。5-6人で来てテキパキと、仕事をした姿です。全員が緊張感を持って殺気まで感じるような仕事ぶりでした。無言で紙を切り、糊を溶いて襖を貼る人。障子の桟は和室で8枚、鉋で建具の調整をし、建具を何度も嵌めたり外したり。

家の場所場所で建具の微調整をして、その場所だけの寸法に微調整するのだそうです。何か伝統の重みと手業に感動しました。

近所の材木店の社長の話では、下手な大黒柱の古材より、指物や建具屋さんの使う材料のが余程値がはるそうです。

緻密な狂いのない障子の桟を見ながら、職人さん達の機敏な動きを思い出しました。無言のまま仕事を終えて、帰っていった半纏姿の後ろ姿をよく見なかったことに何か今後悔の念がやつてきます。


障子紙を張り替えて、何か気持ちが落ち着きました。夕焼けの富士を見に犬と散歩に出かけました。
伊豆の山に夕日が沈みます。
大島も目の前に浮かんでいます。

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12月01日 [山]

裏山に散歩。紅葉が海沿いのこの町にもやってきた。銀杏の樹が輝く。光がキラキラと発光するような山並み。
身体が自然と同化する。秋の日差しは暖か。平和な光。


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11月19日 [山]

雨の日の山の光景も好きだ。水蒸気か雨粒かフィルターのように景色に奥行きが出てくる。
距離感が普段は見えないのに、よくわかる。
刻々と姿を変える山の端。自分の肉体も変わっていく。昨日死んだ細胞、昨日生まれた細胞。

山の紅葉は、赤が引き付けるのだろう。春の桜同様、今まで緑一色に思えていた中に赤がぽっと生える。
様々な暖色系の乱舞、茶色になるまでそれは続く。

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枯れ葉を集めたらどれだけのものになるのだろう。
大地から出て大地に戻る葉っぱの歌。

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山法師の葉の紅葉は美しい。ひたすら美しい。

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補色関係

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こころづきと読むのか、しんげつか

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秋を楽しむ

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秋を撮る

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秋に浸る

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秋の深さ

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秋に飽きる

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秋を想う

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秋が去れば

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ありがたき秋の日






11月18日 [山]

海に近い町に住んでいるのに何故か山が好きです。
山に住んだら街場や、海が恋しくなるのでしょうが、どちらかというと山が好き。
山の中は見通しがきかないのに、山を越えれば何かがある、そんな展開が好きなわけかもしれません。
山は一直線の道路が少ないし、曲がり角のある道の連続です。
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箱根宮ノ下の骨董店の店主が、中国の至宝は全て台湾へ運ばれ紫禁城は空っぽとの話がありました。
大きな建物や、家具は台湾へは運べず、今でも上海の港で運べなかったものが掘り出し物で出てくるそうです。小さなものは海を渡って運ぶことができ、国宝級の物は大きなものではない。ふと思いました。日本からも明治以降海外へ海を渡って行った国宝級の美術品があります。それは大きな屏風だったり小さな美術品まで様々です。でもこの日本の自然の秋は運ぶことができない。そんな当たり前のことが嬉しくなりました。

運べない秋の光景は、そこに行かないと味わえない。当たり前のことに気づいたのです。

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中国の陶器は世界一の水準だと骨董店種は言います。日本はジャパンという名の漆器、戦前までは日本産の漆を使い本物だと言います。ふと本物とは何か心で思いました。
それは、実用品なのか、美術品なのか。
数億円する価値の陶器も使われずに美術館の中で収まることに命が通っているのでしょうか。
値打ちのある茶器も、美術館の中にあるだけでなく、時たまに、お茶を点てることで輝きを維持すると聞きました。中国の陶器は、皇帝のために作られ、完成の極みを目指しました。揺るぎない完璧さ、精緻を極めた人間離れした世界への憧憬。世の中に完璧なものなどあるのでしょうか。永遠の完成品。
未完成こそ今なのに、完成を求める人の性。

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お隣の山法師の木の紅葉が見事です。美術館へ行かなくても生の紅葉が目の前にある幸せ。
朝の光の中で、揺れる葉の姿は一瞬として同じ光景ではありません。ひとひら枝を離れる葉、すでに大地に落ちて重なる葉、緑を残し動かぬ葉、刻々と命の色が変わる姿。

遠い世界の戦場を思うことも大事だが、今一瞬のこの一期一会の山法師の木の平和に感謝です。

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近くの幼稚園で、子供達が拾い集めた落ち葉を貼り付けた画用紙の作品が目につきました。
色とりどりの桜の葉の紅葉が無造作に貼り付けられています。いや子供隊は真剣に貼り付けたのでしょう。ふとその葉の色が毎日変わっていくのに気付きました。鮮やかな拾った時の姿から、葉を丸め茶色にくすみ、ある葉は画用紙を離れ下に落ちています。
そうです当たり前のように色も形も変わっているのです。

そうか美術品の中のあの陶器の名品の壺も、名画の群れも、総て変わりゆく状態にあるのだと感じました。普遍なるものはない。なぜか子供達の落ち葉の作品に、優しさを感じたのです。
ある絵描きは数百年を保つ技法で自作を作ったっという話も聞きました。
その作品も数千年もすればどう変化するのでしょう。不変なものはない。なぜか嬉しくなりました。

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青い葉が、紅葉するのか、常緑のままなのか、様々な姿。皆同じではない世界。

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永遠を求めるのは、人の心か、伝えるものは滅びないのか。
須弥山か、桃源郷か、山の麓に広がる世界が浮かぶ。
霧の晴れた時どんな光景が広がっているのか。
そんな大きな山の頂を連想させる大きな絵です。

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紙色という話を聞きました。キャンバスの白を生かし絵の具をのせない世界。日本画では紙の地の白を生かしたものが多いです。間のある世界を尊んだのでしょうか。
モネの睡蓮の作品を見ていた時何故かキャンバスの四隅が塗られていないのに嬉しくなりました。

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朝のキャンバスの上の影、こんな一期一会の光景が、大好きです。




   小さな秋世界平和の願い色 ムオン

11月16日 [山]

箱根底倉温泉まで行ってきました。箱根七湯のひとつで、太閤の湯という秀吉の小田原攻めの頃の由来の湯も近くにありました。冷え込みが始まった箱根の山は曇りでしたが紅葉には最高の日でした。
いつもなら車で30分の道が、平日でも行楽渋滞で2時間弱かかってしまいました。
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隠れ家的な一軒家の温泉、函嶺。

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蛇骨川の流れ

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太閤の湯への石畳のみち

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近くも遠くも紅葉

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ひたすら秋深き色に染まる日

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10月01日 [山]

箱根神社にて、足元を見つめて、木立の上の神に祈るのを忘れてしまった。
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神山の頂 箱根の最高峰の山

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日本の最高峰の山

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芦ノ湖湖畔

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観光船

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箱根神社付近の湖畔

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湖面

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スポット

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9月30日 [山]

箱根の山の心象風景

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9月29日 [山]

箱根で撮った画像が続きます。久しぶりの快晴の山の画像、大気の壮大なスケールが感じられました。
水の惑星の素敵な素顔。小さな水滴から急流に、湖畔の輝きまで堪能できました。
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大量の激しき水と静まる水。
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皇女和宮の愛たる宿の屋根
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カーテンにも古典の響き
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ススキ野原のてっぺん
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シグナルは宇宙船のように青
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山の彼方

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露たちの踊り

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雲の踊り

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9月28日 [山]

箱根仙石原のススキを見にやってきました。湘南バイパスでは気温29度の残暑が、山の上では24度の涼しい環境です。湯本、宮ノ下の混雑した世界から、一瞬無人の高原道路に秋の風が広がっていました。
秋には赤とんぼが似合います。傾きかけた夕陽の元で、露天風呂に入ってビールで乾杯です。

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狐跳ぶ すすきがはらに陽が落ちて

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巡礼の笠見下ろして秋の空

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レンブラント光線と温泉に乾杯

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9月12日 [山]

休日箱根へ出かけました。西湘バイパスを使って車で一時間以内に箱根の目的地に着きました。
相模灘は波ひとつない静かな湖畔のようで、空には鰯雲が太陽を追いかけています。箱根03.jpg


   釣り人の独り占めせし秋灯台 無音


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  いわし雲箱根の山へ一目散  無音

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  タクシーに秋を描きし箱根山 無音

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  水引の光ひとすじ風を斬る 無音

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 さささささらさささささささ 無音

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 秋の日のみどりみどりと囁けり 無音

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  軒忍山の家なき木々にあり 無音

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  山語る秋の訪れ直ぐそこへ 無音

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  秋雨を光らせ騒ぐ風の道 無音

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  数粒の季節落ちたる銀杏の実 無音

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  夏の名残のうす紫ゆれている 無音

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  大涌谷のケーブルの駅秋の暮 無音


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