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5月11日 [影]

散歩で二枚の落ち葉を拾いました。紅い葉が二枚どちらも美しい。どちらも同じではない。
その一枚の葉の世界をデジカメで捉えようとしても思うようにできないもどかしさ。

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ひたすら赤の再現を目指すのですがどれも違う、緋でもない、朱でもない、紅でもない、赤。
明るい赤と、暗い赤が無限の数で葉の上にある。一枚の葉を描き尽くせば宇宙がわかるとある画家は言いました。

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ある画家の日記には『天体までの距離は言語を絶する、眼前一尺の距離も又然り』とある。
眼前一尺に光と影に包まれた、一枚の葉があることの不思議。

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           二枚の葉初夏に躍る朝無限      むおん





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     赤がなぜか好き今朝も夏      ムオン


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     捩れたる社会の紐を舐めてみる   ムオン


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     昔はなぜか新しい 未来はなぜか懐かしい



逝きし世の.jpg

2月27日 [影]

ダブルイメージという写真の話しを聞いたのは、随分と昔だ。街のガラスに映る光景と、ガラスの向こうの存在感。同居するふたつの重なりが面白いとおもつた。その後二つは同等でなく、どちらかが強い事を知った。二つは世界に存在する。もつと多様なのだが、世界を一様に考えた方が楽なのか?
朝の障子の向こうの影を見ながら考えた。世界は沢山のレイヤーで出来ている。









冬日向行き来するのは猫の影 むおん



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二月十五日 [影]

明治43年(1900)2月15日、大磯大運寺南側にできた大磯座において、始めての活動写真上映。
大磯座は杮落としに、市川久米八が招かれて明治42年7月に開場している。定員300から400人で
二階席もあり、警官の詰め所も備えていたという。座で使われた拍子木が今も東海道に残る老舗の蕎麦屋にあり、
店主の父上も座の共同経営者の一人だったと聞いたことがある。講演会も開かれ自由党の副総裁、中島信行夫人の岸田俊子も壇上に登ったことがあるそうだ。
夕鶴の舞台で有名な山本安英も来場したことがあるそうだ。
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大磯駅から徒歩10分ほどの場所に、画家佐伯祐三一家が借家住まいをした家があった。戦前の夏のことだが当時の道を思い浮かべて散歩してみた。駅からの道は、昔は行き止まりであったり大きな家を迂回して路地が通り、畑の畔道のような近道もあったり当時の道がどれだったか想像しながら歩くのもまた楽しいものだ。一軒の大きな別荘だったような空き地や、古屋が壊され、一挙に10戸の家が建つような「一戸十戸」現象はこの町でも加速している。路地が消え、我が物顔で自動車が入り込む風景は好きではないが加速している。佐伯祐三が歩いただろうトタン塀の路地に虹色のフレアーが美しかった。こんな路地だけを歩くミニツアーも楽しそうだ。
限定五人様まで、徒歩一時間の旅ご案内なんぞと。考えてみた。

一月二十九日 [影]

不思議な影をみると近好きたくなる。
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明治32年宮崎滔天28歳、大磯に行き療養中の犬養毅を訪ね一週間あまり滞在する。後ほど箱根に行き宝泉寺に泊まり翌朝帰京。
昭和11年大磯漁業組合、経済更生事業として漁夫家族の副業を28日から実施。

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