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11月04日 [人]

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ピカピカに磨いた振り子時計のゼンマイを巻く螺子。
数年前にご近所の今年99歳になられる老人から戴いた柱時計。
振り子のガラスの円盤は大きな割れが入っているが時刻の変化に影響はない。十年以上前にお知り合いになり、いろいろな話をお聞きしてきた。

時計の振り子の動きを見るたびに、この十年が蘇る。
昭和十四年のノモンハン事変に、大正六年十二月二十三日生まれのその方は、22歳で参戦している。昭和八年第125代明仁天皇の誕生日と同日である。この日、十二月二十三日に東京裁判での処刑者がでたことも最近知った。

ノモンハンに戻ろう、陸軍航空部隊に所属したという22歳の青年は、日本から満州の牡丹江という町の、海浪飛行場に着いたという。日本からの経路はお聞きしていないが、着いて三日間は自由行動だったという。土地の空気に慣れさせるための自由行動だったとその方は語る。陸軍病院の視察がすぐに行われたという。その時はまだ20歳になられていない頃のことだったかもしれない。病院で負傷兵たちの姿を見せ戦場の怖さをまず身体で体験させたと話される。軍事教練や訓練を重ね、戦隊の中でも首席になる位置につかれたという。爆撃機の機関士として乗り組み、ノモンハン上空で敵機に、撃墜され聴覚を左右奪われたという。以来80年余、色々な体験をされてきた。彼が昭和20年代の後半に、澤田美喜さんという女性に会う運命の話は、また続きを書くことにします。

100歳に近い今、その方はアメリカに渡り、オバマ大統領に逢いたいと言われている。何を話すために渡米されたいのか、お聴きしておかねばと今思う。

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その方は、同じ20代で台湾の高雄からフィリピンへ向けて、マッカーサーを南に後退させた作戦に爆撃機で参加されたという。

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図書館へ「静かなるノモンハン」という本をリクエストした。
大きな時代の転換点を探るために。
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コメント 2

そらへい

ネジ、そのままでよかったのですね。
「静かななるノモンハン」
伊藤桂一さん亡くなられましたね。
丹精な短編が印象的でした。
by そらへい (2016-11-04 22:23) 

SILENT

灼熱の砂漠ゴビ砂漠に続く、ノモンハンの戦場。人間とは何か、戦争の話なのに優しくなれそうな深い本でした。
by SILENT (2016-11-18 03:14) 

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