ジューンドロップ [俳句]
俳句の季語で「ジューンドロップ」という美しい言葉がある事を知った。ジューンブライドは有名だが、ドロップも海外からの言葉。六月の滴だと思っていたらこれも違った。
六月の路上で、青い柿の実や、柑橘類の落実を見ることがある。これがジューンドロップと呼ばれ俳句の季語にもなっているそうだ。
植物の実が、日光不足や株自体の成長のバランスをとって落としている場合と、環境や病害虫が原因の場合に大別できるそうで。自然界の間引きを植物自身が起こしているのだろう。生理落実ともいうそうだ。
落花が雨に濡れた路上に広がる世界も好きだが、路上の果実も宝石のように存在感がある。
誰かのいたずらのように、転々と路上に置かれた梅や柿の実。
自然の間引きで自らの命を守る、その植物の営みを見ていて、人間は何と愚かだろうと感じた。原子力という巨大な花が結実しその実を量産する事に何の疑問も持たずにいる人間の愚かさ。電力も自然に実を落とし、本当に必要なものだけでの生き方があるのを忘れてしまった人間。でも人は、ジューンドロップという美しい言葉を産み出している。多くの柿の実が実り、最後の一つの実を、鳥達のために残す事もしてきた人間。希望はある。闇の最も深き時は夜明けに最も近い。
円き者達を見るとおもいだす。その幕の中の世界と外側はどれだけ世界が違うのか。
細胞の様な水玉がはじけて夏の残りを横臥する。
無数の滴に宿る魂が見えてくる
石達よ お前達も 何処から来たのか どこへ行くのか
落花には哀れさと共に潔さを感じる
土に帰る 花の色も 土の色に
水の惑星のジューンドロップ
限りなく土に帰る
そこから生まれ出しものに幸あれ
2011-07-10 05:05
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コメント(4)
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訪問有難う御座います、
我がブログは、本日をもって翁の散歩日記-2011:07・10~
(URL:http://okina-1.blog.so-net.ne.jp/)
移行継続して行く事に致します、今後もお付き合いの程・
宜しくお願い致します。
by okin-02 (2011-07-10 16:47)
英語の季語もあるのですね。(゜ω゜)
by Silvermac (2011-07-10 17:47)
ジューンドロップ つくづく美しい言葉でやすね(◎o◎)
by ぼんぼちぼちぼち (2011-07-11 12:15)
ジューンドロップが俳句の季語と初めて聞きました。
外人さんも俳句を読むとか。
先日、公園のベンチでぼーっとしていたら肩に梅の実が落ちてきました。
ジューンドロップですね。
夜明前でしょうか?であることを願いつつ・・・。
by lamer (2011-07-12 18:07)