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温故知人 [人]

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近くの古道具屋の店先に、水を張りコップの薔薇が入った湯桶が目に入った。
通り過ぎて、何か清々しい桶の気配に戻ることにした。
薄作りの桶は気品があった。買い求めると「たる源」の風呂桶ですよ。と店主が付け加えた。
流石、丁寧に造られた桶の底に焼印で、「京なわて たる源」とある。
薔薇より、朝顔や、桔梗、撫子などの野草が似合うだろうと、昼顔を添えた。
一年前のこの月のブログで、我が先祖様が江戸中期には、桶職人だったと書いた。
何かご先祖様が美しい桶を届けて下さったのだろう。我が先祖は都の人々の桶でなく、遠くみちのくの、オケ職人だった。
桶はワンコインで、数万円もするこの桶がどの様な変遷をえたのか、定かではない。
老舗旅館で使われていたような気もするのだが。
桶が誘ったのだろうか、十年ぶりに陸奥の親戚が我が家を訪ねてくれた。
帰りがけ玄関にきちんと並べ替えて五足並んだ履物が目に入り、何故か目頭が潤んだ。
整然と履物を揃えて家に上られた仕草が、暮らし方の総てを語っているようで心地よかったからです。その事が心に染みた一日でした。
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故郷の渓谷に今頃咲いているだろう、岩タバコの花が咲いた。蒼い玉から青紫の花が開いた。
岩タバコは古名で「ちさ」とも言うだそうだ。
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もう一つの「ちさ」えごの木の花。
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故郷は、福島県南相馬市じさばら渓谷。
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