九月十四日 [色]
赤いカンナの花が燃えるように燃え尽きた。情熱の色がその額縁部分から錆色の赤に変わっていく。生命の赤は花芯部分に息ずいている。命のある赤と、生命を失った赤と、その姿は刻々と大地の色になっていく。その大地の色から、カンナの種子は薄黄緑の双葉を出し、種子の数千倍の高さに成長し、濃い緑や青い葉と濃い紫の茎を持ち、濃い緋の蕾から朱の花を咲かせ、その花びらは大地の色に変身し、大地に溶ける。循環する時間を思うとそのスピードが緩いのか速すぎるのかわからなくなってくる。時は流れているのか。それとも今の一瞬を生きるこの時のみなのか。わからなくなる。
カンナ燃え天地に舞うは錆天使 無 音
2015-09-14 09:55
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