SSブログ

九月十四日 [色]

R0139268.jpg
赤いカンナの花が燃えるように燃え尽きた。情熱の色がその額縁部分から錆色の赤に変わっていく。生命の赤は花芯部分に息ずいている。命のある赤と、生命を失った赤と、その姿は刻々と大地の色になっていく。その大地の色から、カンナの種子は薄黄緑の双葉を出し、種子の数千倍の高さに成長し、濃い緑や青い葉と濃い紫の茎を持ち、濃い緋の蕾から朱の花を咲かせ、その花びらは大地の色に変身し、大地に溶ける。循環する時間を思うとそのスピードが緩いのか速すぎるのかわからなくなってくる。時は流れているのか。それとも今の一瞬を生きるこの時のみなのか。わからなくなる。







        カンナ燃え天地に舞うは錆天使     無 音









nice!(31)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 31

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

九月十三日九月十五日 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。