稚児が墓と稚児が淵：言葉に恋して　温故知新。：SSブログ

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稚児が墓と稚児が淵　[物語] [編集]

神奈川県の湘南海岸に江ノ島と言う島がある。其の島の南に「稚児が淵」と言う場所がある。
昨日大磯と平塚の境界にあたる湘南平と言う山に出かけて来た。駅から徒歩１５分程で深い森の入り口に達する。其の入り口付近を昔に「稚児が墓」と呼んでいたと言う。付近で古墳時代の須恵器の焼き物を焼いた窯跡らしきものが見つかったと言うが定かではない。湘南平山頂付近でハイカーの集団とすれ違った時、「相模川と言う河は７万年前は江ノ島付近に河口があり、その証拠の地形が稚児が淵付近に今でも残されている」といいながら去っていった。
７万年前か？ちょっと昔すぎるが現在の河口より１０キロ東を河口としていたことになる。

大磯の稚児が墓付近は現在での海抜２０〜３０メートルだろうか、６千年前は大磯駅の現在ある海抜１５メートル付近が渚だったようだ。それから渚線は後退して行ったようだが、古墳時代に海抜１５メートル付近より上に数百の横穴墓群がつくられた。稚児が墓付近も横穴墓は多く、ハイキングコースの途中に揚谷寺古墳群がある。

江ノ島の稚児と　大磯の稚児が同じ時代かは推定出来ないが　どちらも稚児にまつわる悲劇のイメージが重なってきます。江ノ島の稚児の物語は鎌倉時代でしょうか。全国稚児が墓山と言う地名もいくつかあるようで戦国時代に稚児が犠牲になったものが主流のようです。
我が家の犬も横穴墓付近を通過する時は足早に通り過ぎました。
山頂からは平塚の町が一望に見下ろせます。

ちょっと森林浴気分の日曜日でした。

2009-11-09 10:06 nice!(39) コメント(18) トラックバック(0)

nice! 39

江ノ島は湘南でも好きなスポットです、暖かいに陽に包まれながらボーっと海を眺めるも好し、海岸から沈む夕日を眺めるも好し、明るい部分しか見ていませんが、悲話もあるのですね。
by fuzzy (2009-11-09 13:09)

ご訪問、nice! ありがとうございました。
江ノ島は若い頃よく行ったものです。
魅力ある写真、拝見しました。
これからも宜しくお願いします。
by stone-9 (2009-11-09 17:21)

今回の写真の数々は、水墨画が現実に変わり行く瞬間を切り取ったような、幽玄の世界を表現している感さえある、素晴らしいものばかりですね
by 駅員3 (2009-11-09 17:53)

稚児ヶ淵のいわれは、鎌倉時代よりももっと古そうな感触があります。荒ぶる海や川の水を鎮めるために犠牲にされた、平安期以前にまでさかのぼるとみられる、いわゆる「持斉」伝説と深く関わっているんじないかな？･･･と想像しています。物語を鎌倉時代に設定したのは江戸期の芝居からで、実は伝承はもっと古いのではないかと･･･。
でも、江ノ島の稚児ヶ淵といいますと、「以前をいや～江ノ島で～、年季づとめの稚児ヶ淵～」と、すぐに芝居の七五調ぜりふが出てくるのですが。w
by ChinchikoPapa (2009-11-09 19:12)