うみねこ [鳥]
青森県八戸港にて
海猫はかなりのマイペースで飛んでいた
それは人間が少ないからか
海が近いからか
海猫と鴎の見分け方はその脚の色にあると 陸奥湊の人が教えてくれた。
海猫はイワシが大好物だと言う。
陸奥湊にておじさんが魚の肉をさばいて外に出ると、海猫たちが屋根の上でそわそわし始めた。肉を持っておじさんが座ると屋根の上から海猫たちが舞い降りて来る。
茶色の羽根の海猫は一年以内に生まれた若鳥だと言う。親たちの色とはかなり違う。人間も成人式まで大人未満は親の姿と違うと言う表面的な違いがあれば面白いのになと思う。海猫たちの肉のご相伴は若い茶羽根の海猫たちには分が悪い。若者としての遠慮と強い親たちの怖さからひいているのかなかなか餌にありつけない。
市場は早朝からの疲れからか午前十時では眠るおばさんたちもいた。「いさばのかっちゃ」は市場の母さんたちと言う意味だろうか。
その市場の二階のおばあさんに「何しに見えたのか」と聞かれた。それに答えている間もなく、「地震は今もしょっちゅうあるよ」と呟かれた言葉が何故か心に引っかかった。
今も思い描くのは上空を飛ぶ海猫や鴎の群れ。映画ヒッチコックの「鳥」では鴎たちが俯瞰する港のガソリンスタンドでスタンドが燃えだすシーンをふと思いだした。鳥たちも3.11以後変化はないのか。即発的に人を襲う鳥たちへ変貌することがいつ起こってもおかしくない様な。あの日3.11.海鳥たちが飛びかうテレビの画面が脳裏から離れない。市場のおじさんはこんなことも言っていた。鴎たちは海猫を襲う。最悪海猫は鴎たちに食べられる。弱肉強食の世界の掟なのか。
2011-10-06 00:19
nice!(21)
コメント(2)
トラックバック(0)
東北の港に早く活況が戻るといいですね。
by 海を渡る (2011-10-06 10:55)
こんばんは。
4枚目の写真、「醜いあひるの子」を連想しませんか。笑
by sig (2011-10-15 23:03)