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1952 [かたち]

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1952年昭和27年頃の記憶だろうか
様々な緑が太い縞となって、目の前を流れていく光景が浮かんできます。
軽快な速さで流れる緑は 走る自転車から見える光景なのだと今も思っています。
林か山間を走る自転車は 父が漕ぎ前面の荷台にちょこんと私が乗っていたのでしょう
稲の緑が風にそよぎ、初夏を感じる春の光景のように思えて来ます。
鳥のさえずりや、樹々の香りや、水の流れの音や、きらめく光や、
たくさんの微かな音や、流れ込む香りの渦が、
目の前を流れていきます。



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4歳頃の記憶の断片なのです。場所は特定出来ませんが、多分、横浜か、横須賀の田圃がある山間の道。何故か自分が自転車に乗っている光景が浮かぶという事は、もうひとりの自分がこの光景を見ていることになります。記憶というものは不思議なものです。確かに見た一瞬の時間と、他の時間がモンタージュされて繋がったり重なったりして来る気がします。2012年のこの今と言う時に記憶が更新され、新しいものが付け加えられたり、引かれたりしている気になってくるのです。1952年の画像は何処にしまわれていたものなのでしょうか。その時の事を思い出して描くと言う事は、どんな繋がりをもっているのでしょうか。こんな考えを一年後の自分が見たら、どう感じるのか。ふと不思議に思います。カメラは引いて1952年の私から遠ざかっていきます。カメラを撮っている人は誰。其の画像を見ている人は誰。危険な連鎖です。2012年1月17日午前8時30分の呟きです。
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コメント 7

mimimomo

こんにちは^^
ご訪問ありがとうございました♪
by mimimomo (2012-01-17 10:18) 

扶侶夢

記憶の断片を旅する…そんな絵の描き方があってもいいですね。線も色彩も優しげで快いですね。
by 扶侶夢 (2012-01-17 13:38) 

e-g-g

う〜ん、色が優しくそして美しいですね。
私の幼い頃の記憶は、あまり色がついていません。
かなりモノトーンっぽいです。
でも、その世界をもう少し拘って見れば(思い出せば)、
蘇る色もあるかもしれませんね。
なにかヒントをいただいたようです。
危険な連鎖の予兆も感じつつ。
by e-g-g (2012-01-17 20:08) 

寂光

私も40年以上前の子供の頃の記憶が、
映像としていくつか思い浮かべることが出来ます。
けれども絵を描くことが苦手なので、
このように映像化することが出来ません。
写真撮りは自分の頭の中で描く映像を具現化することができません。
少々歯痒い思いがします。


by 寂光 (2012-01-17 20:16) 

SILENT

mimimomoさん
ありがとうございます
台湾の高山ウーロン茶愛飲中です
by SILENT (2012-01-19 07:24) 

SILENT

扶侶夢さん
記憶の断片 色褪せたり 復元されたり いろいろ複雑化していますが 当時も 何を見て 何を感じていたか 判らなくなっているものですね
e-g-gさん
確かに色は重要な要素ですね
カラー写真は今に近いと言う写真家の言葉を
最近見てはっとしました
モノクロームやセピアは時代や、今との距離感を感じさせるんでしょうね
寂光さん
映像の中には 音もあり 香りもありますか
写真でも求める光景や瞬間を 自分の中で求めていると思います。何か「ノイズ」と言う存在が重要な気がします。
by SILENT (2012-01-19 07:30) 

アヨアン・イゴカー

一枚目と二枚目の絵、とても好いですね。詩的な絵ですね。
by アヨアン・イゴカー (2012-01-22 23:54) 

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