2000 [水]
西暦2000年、21世紀に入ってからのことだろうか。世の中はパスワードだらけの世界になった。ある地方都市の銀行でキャッシュカードを作った。その当時驚く事にパスワードを書いた紙を、銀行の窓口の銀行員に渡してくれということがあった。不審に思ったが書いた紙を渡すとカードはその場で渡された。後日ATMでカードを使用するとエラーが出る。三回目のエラーでカードは使えなくなった。窓口にクレームを言うと、打ち込まれたパスワードが銀行員のミスで違っていた。こんな事があるのだろうか。おまけに再発行で発行費が発生するという。憤慨した。銀行の態度は横柄だった。その時代遅れの銀行とは取引しないことにした。
いつの頃からか小型のパスワード入力を自分自身でする端末が金融機関でも普及し始めた。パスワードの桁数が大きくなっていったのもその頃からだろうか。
ネット社会でもパスワードとメールアドレスの組み合わせによる認証は、当たり前になった。
パスワードを忘れたときのヒントも結構面白い。「あなたの一番好きな食べ物は」「あなたの母親の名は」好きな食べ物は沢山あり、一番は常に変わる。母親の名は義理の母と、産みの母と二人いる。おまけに漢字で表記かひらがな表記か結構な組み合わせがある。パスワードのパスワードなる二重構造のパスワードも出てきた。
世界はパスワードでしか開けなくなってきた。
楽園へのパスワードも時々忘れる。嬉しい事に忘れたときのが別の楽園を開ける鍵が浮かぶときがある。楽園への鍵は一通りではなく多様なのだ。
現世でもその度にパスワードが変わるプログラムもあるようだ。
世界を開くパスワード、あなたは幾つお持ちですか。
楽園への蕾と実のある光景
楽園に浮かぶ花弁は、深い闇の池に漂う。闇は天空を支配するのか、水中を支配するのか。
蓮の舟黄泉の扉のぱすわーど SILENT
2012-08-03 08:14
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コメント(4)
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Passwordは厄介、難しいのにしてメモするのも危険ですね。
by Silvermac (2012-08-03 18:27)
無味乾燥な世界がたくさん広がったのは事実ですね
蓮の優雅な姿が太鼓より普遍なのに比べると
今の社会は薄っぺらいところがたくさんなります
by COLE (2012-08-04 07:47)
自分だけの呪文でいける自分だけの世界をもつことが、ますます大切になってくるのじゃないでしょうか。
by tree2 (2012-08-04 12:57)
パスワードの話では無いのですが、数年前ビックカメラで
SuicaとJCBが付いたカードへの切り替えをしきりに勧められ
JRの改札を出ようとしたら、何度やっても認識されず、駅の機械で
調べてもらいました。 結果は改札を入った時の記録が無いとのこと。
JRとビックカメラがお互いに責任をなすりつけ合い、数日後の
JRからの回答は「初期生産分の一部のカードのチップが
前後逆になっているモノが存在することが分かりました」
だから時々、改札に入ってもチップに記録されない場合があるとか。
呆れてモノが言えませんでしたっけ。
by k_iga (2012-08-05 19:17)