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炉火純青 [いのち]

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ろかじゅんせい と読むそうだ。炉の火炎が純青になると温度も最高に達するそうだ。
子供の頃、空の青い星を見るのが好きだった。LEDの刺す様な青い光源と違い、大気を通して透きとおった冷たいが、何か暖かみを感じる青さだった。紅い星は何か埋み火の様な消えゆく不吉な星の予感がした。青春という響きにも希望と不安と未知なる危うさが籠った言葉に感じる。
最近身の回りに、緑青のあるものの存在が多くなった。
銅が酸化すると美しい緑青を出現させる。昔はこの緑青が猛毒と信じられていた頃もあったらしい。
何故自分は、緑青の存在に引かれるのだろうか。それは人がカワセミの羽根の姿に魅かれるのと似ているのかもしれない。青から緑迄の諧調は幅広い、素材感が様々に展開するとより深みを増す。光沢のある緑青、深く砂の様に沈んだ緑青。神秘の色かもしれない。
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ゴミ捨て場から拾われた茶釜の蓋の緑青の渦
いつの間にか2箇所に発生中
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銅の円柱 白い錆が緑青に映える
青い芥子の花はヒマラヤでしか見られない花と思いだす
薔薇も青い花は珍しく見た事がない
青の領域が難しい
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彫刻家の青い林檎
青磁という色は中国で生まれたという、空の色の写し
青磁の空の下に実る様な林檎
祖父の日記では「林子」と書かれていた。
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緑青で染まったコンクリート片
公共建物の屋根が銅葺きで、酸性雨の為に緑青が流れて地面の光景が緑青に染められた。
その道端のコンクリート片を拾う。
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掛け花入れにしている雨樋の一部
三角の樋が見事に緑青を吹き出している
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青の諧調は色褪せし易い
日焼けで色が抜けた帙
青は闇に繋がり、暗さを表現する言葉から始まったという
青は死のイメージも強い
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スタンドにも緑青の粒が発生
ひかりは赤という表現で人間には認知された。あかるい、赤、明らか、明暗。
闇はひかりを引き立てる重要な存在。闇があっての光。
若い頃は鉄の錆が好きだった。鉄が酸化して燃えるのが赤錆。冷たい鉄が静かに燃える錆の世界、今でも好きなのだが、何故か緑青に引かれ始めた最近。思えば補色関係にある、赤と緑。何か訳があるのだろう。人の血液は赤、植物には緑なにか不思議だ。
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一気に紅葉が始まった黄櫨の盆栽
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他の黄櫨の盆栽は緑の真っ最中
何故この盆栽だけ紅葉が早いのか
原因がわかった
鉢の下の皿に水が貯まり、鉢はひと月近く水に浸かった状態だった。
水分が紅葉に拍車を掛けたのだろうか
この周辺だけに秋の気配が濃厚になっている
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