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月灯甘露 [光]

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秋の夜更けの始まりは、電柱の上に三日月の火が灯る事からと、天空にレンズを向ける。
真夏の夕暮れ時は、総てが蒼く染まる世界好きだ。それよりも秋の夕暮れは藍を溶いた様な暗さを感じる。夕暮れ時のバイクのミラーに、反射していたのは衰え始めた太陽の放射線。
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川面の白鷺も青い月光を浴び始めていた。
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家々の屋根も蒼い帳に包まれて、思ったより明るい月光が屋根を包む。
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その街の片隅で、夜遊びに出た猫に出会った。何か驚いた表情で、こちらの様子を伺いっぱなし。
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背を高々と持ち上げて、俺は大きいとアピール。こちらには狼の末裔の彼が側にいた。
彼は素知らぬ顔で、ちらと猫を見る。
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以上は昼間の写真に青の色調変換で夜のイメージに変えた画像を使用しています。

此の街の猫は、馴れ馴れしく近づいてきて媚びてくる様な輩が多い。
猫達もそれぞれの個性があるのだろうが、野良猫で野生の激しさを持った様な奴には出会わない。
秋の夜は、家に帰り甘露を盃に注ぐのが楽しみだ。インドで作られた金属のぐい飲み、注がれた液体は思い切りキリリと冷える。ヒマラヤの雪解け水のように。
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濃厚な赤の葡萄酒も似合うのだが。
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唐津は中里隆さんの隆太窯の、ぐい飲み。竹べらかで絞られたその側面の丸みが好きだ。
上から見ると梅の花弁の様なかたち。粉引きは好きな器だ。
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同じく唐津の中里家の御長男の作品、隆さんは四男だったのでは。流麗な秋草の流れが、甘露の輝きとよく似あう。使い始めて数十年経ち、酒がしみ込み不思議な雨だれ模様を生じてきた。
辛口の酒が似合う気がする。
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鮫肌の何かの武士を連想する様な、益子の現代作家のぐい飲み。
岩肌から美酒が沸き出す様な気配が好きだ。
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益子のぐい飲みに、種子島の南蛮焼きの木の葉の小皿。今宵のつまみは何をのせようか思案中。
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最近我が掌にやってきたぐい飲みは、練り込みの作品。一見した時アフリカのクバの布が、盃に変身した様な驚きを感じた。二色の土が有機的な木の葉の様な、人体のパーツの様なかたちにも見えるもので、組み合わされてぐい飲みになっている。一瞬見てモダンな物を感じた。二色の効果が器を小さくすっきりしたものにしていて、柄の煩さを感じない。無地を超えた極上の姿。
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秋とは、美酒が似合う季節だ。
以上好みのぐい飲みの紹介となってしまいました。
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コメント 3

sig

夜景の感じがとてもよくでていますね。特にシラサギはいい感じに仕上がっていますね。
by sig (2013-10-15 16:33) 

美美

ご訪問ありがとうございます。
by 美美 (2013-10-16 19:56) 

COPP(コップ)

確かに、秋は美酒が似合いますね。
冬だと甘酒をふうふう言いながら楽しむのが嬉しいですね。
by COPP(コップ) (2013-10-18 21:37) 

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