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五月七日 [水]

水面に空が映っています。海の色も河の色も、空の変化を敏感に写しているようです。
否空と一体化しているのでしょうね。葉陰と水面の睡蓮の葉に興味が行きました。
透けた雲も主役のような気がしていますが、水が主役の想いです。

「青の民俗学」筒井功著を読んでいます。青は黄色までの色を含み、緑ももちろん含むようです。青のつく地名と葬制との関連について考察されています。

青という色が、空の色でもあり、水の色でもあり、宇宙の色でもあることに不思議を感じます。黄泉の国の黄と、青がつながることもこの本で知りました。黄表紙という江戸時代の本が、沖縄では黄色も青の範疇であることを知りなぜか納得です。青の時代は精神的な深みと、死の世界を連想させてくれますね。昔赤い星よりも、青い星のが高温である星という世界を思い出しました。

WIREDという雑誌で、「死の未来」という特集がありました。その中の近未来で亡くなった人を、NYのブルックリン橋の橋の灯りのエネルギー源に使う発想に驚きました。一年して亡骸からエネルギーのガスが消え去り、灯りも弱くなる光景。青い橋のシルエットに黄いろい燈のような照明が浮かぶ未来、何か凄いなーと思えます。

沼.jpg

明治37年(1904)海水浴取り締まり法、神奈川県は本年より、男女浴場の間に柵を設け、混浴を厳禁する方針。当時の海水浴場の写真で、「女浴場」と海岸の砂浜に高札が掲げられた写真を見た記憶がある。明治の初年には大衆浴場の銭湯が混浴を禁じるとして、男女が同じ浴場に入ることが出来ない時代が来ていた。水着を着ても男女の海水浴での混浴は、欲情を刺激するとした当時の感覚は、今のファッションから見ると何とも驚く時代だ。当時の人が今の女性達のファッションを見たらどんなに驚くことか、想像するだけでも楽しい世界だ。

鎌倉時代に源実朝が由比ヶ浜の海水で潮湯治をしたという。海水に直接入ったのか、海水をくみ上げ風呂として入ったのか定かでない。日本古来の温泉療法や湯屋の習慣が、明治以降の近代的な海水浴とどう繋がったのか興味深い。近代日本に男女混浴を恥ずかしい習慣として、諸外国の手前、禁止に持ち込んだ思想の本音も何故か探ってみたい。
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寂光

こんばんは。
水面は、
注視すると様々な物が映っています。
海原も同じです。
いずれも水面は、
眺めていて飽きることがありません。

by 寂光 (2015-05-07 23:21) 

SILENT

寂光さま
鏡のような不思議な水面の魅力がありますね
確かに面白いですね。
by SILENT (2015-05-09 22:15) 

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