六月二十三日

WIRED japan という雑誌記事から興味深いページを読んだ。2012年のアメリカのゴミの推定量は、驚くことに二億五千万トン。同年の日本では四千五百万トン。そのうちリサイクルに利用できたのが20パーセント。一年間の家電製品の日本の廃棄量は六十五万トンという。その中で取れる有用な金属の価値は844億円だという。全世界が排出する塵の量はいかほどか。
記事では、人間がゴミに馴れ、その中から立派な産業が生まれることを示唆する。アメリカでは巨大なショッピングセンターの倒産で、そのゴミ捨て場から箱に入った新製品の家電商品やお宝が巨額の価値を持つということに気づいた若者の紹介があった。ゴミを生み出す工場や、巨大店舗からのお宝の発見。何か夢のような世界に思えたが、わが町でもホームレスに近い出で立ちの方がゴミの回収日、ごみ捨て場を巡回している。その人たちと巨大なゴミの国の新興成金といったビジネスの落差。何か考えてしまう。アジアの片隅で、アフリカの大地でゴミを探す少年の細い腕が目に浮かび、目眩がしてしまう。所有から離れ、ゴミは誰もが自由にできるものではない世界。

昭和49年（1974）湘南大磯ロングビーチに「波のプール」開業。