赤のまま

路傍に咲く　赤まんまの花が　束になり見事に咲いている
日本的な赤の色と　ひとつぶひとつぶをアップで見ると力強い逞しい実が見える
図書館で「日本的感性」佐々木健一著　中公新書を借りて読みはじめた。著者がオランダの美術大学で滞在中、学校の窓から満開の桜が見えたという。現地の学生も大学のスタッフも桜には無感動でいるという。（日本にきた西欧人が月を愛でる日本人に驚き、虫の声を聞き分ける日本人にも驚いたという話を思いだしてしまった。）桜は近づけなければ見えない大きさの花。一輪の薔薇やチュウリップは一個の対象として彼等は見る。意識して対象を見るのは自分という個であって、その逆ではないと言う。桜は樹すべてを見て包み込まれる様な美の雰囲気を感じるのが日本人だと著者は言う。その気配であり　面影に重要なものを見いだすのだろう。限りなく曖昧な日本という言葉もあった。外界の刺激には知性で対応し、皮膚のうちでは感性で感じるということなのだろうか。

赤のまま一粒ひとつぶの強さあり

犬蓼踏まれて直ぐに宇宙をみる　さいれんと
赤のまま藍にもあいし紅様々　　彩漣樢

コメント 4

こんばんは。
画面をスクロールさせるたびに、写真の内容が
繊細さに満ち溢れていきますね。
ものすごく心地良い感じです＾＾
by perseus (2010-10-28 17:33) 

日本人特有の感性。
これからの時代に必要な気がします。
西洋では満月の時は外に出ないと
聞いたことがあります。
面白いですね。
by 青の風画 (2010-10-28 21:31) 

万物に命があり神が宿るという考えがあるという考え方の
中に暮らしていることはとても感動的なことだと思うのです
日々の生活の忙しさに流されてはいけませんね
by COLE (2010-10-31 21:18) 

私は、日本人に生まれて心から喜んでいます。
日本人の感性、感情の豊かさ、
そしてその季節感を表す言葉を持ち合わせている。
その素晴らしさを私は伝える事が出来るのだろうかが、
その役割をまだ果たしていません。
by 寂光 (2010-11-21 16:47)