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1971 [言葉]

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1971年東京の映画館で「パリは霧に濡れて」と言う作品を見た。有楽町のスバル座あたりだろうか。パリの裏町や運河が上手に使われた映画であった。子供が輪を転がす場面が鮮やかに甦って来る。フェイダナウエイのあの横顔が好きだった。「俺たちに明日はない」のボニーとクライド。冒頭場面のフェイのあの階段を駆け下りるシーンが好きだった。世界大戦で各国を漂流する客船の中に登場するフェイのあのけだるさと優雅さも好きだった。
霧に濡れて、、、では今も耳に残る電話番号が記憶に残る。
子供が誘拐されて、その重要な手懸りになる電話番号が、フェイの頭の中で甦り、呟かれる。何度も呟かれる番号は何か歌のようにも聴こえた。
『989−1213。989-1213。989−1213。』nine,eight,nine,one,two,one,three,,,
だったとおもう。
淀川長治さんが最初に視た映画のシーンを覚えていて、また再見する機会があった時に、非常に怖い思いで映画を見たと書いていた。覚えていたシーンは間違いなく、淀川さんの記憶と一致していたという。
アメリカ映画の『SMOKE』を久しぶりにみたらラストシーンで登場するカメラが
CANONだった。自分の記憶ではNIKONだったのに、何故か映画のイメージ迄変わってしまった。記憶とは不思議なものだ。
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ネットで世界の言葉分布なる頁のサイトがあった。アフリカのある地域を視ていて驚いた。部族だけで通用する言葉なのか、無数の言語分布がある。何か言葉が生きて動く世界が見えて来る。
africa.jpg
アップにして
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紛争が多い世界は言語も、宗教も込み入っているのだろう。
70億の人間の言葉。
スクリーンショット 2012-07-31 8.04.jpg
日本という国にも言語で通じない世界は今はないのだろうが
標準語って何か、不思議になった。多様性とスタンダード。
世界は広い。
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tree2

私は青森市で育ちました。小さいなりに料亭なので、いろんな人が出入りしてました。
薪割りや雪下ろしにくる親父さん、下肥を汲みにくる隣村の男、住み込みの女性たち(弘前に近い村からきていた)、どこか遠方で修行した板前さん、芸者さん、若女将である母、みな、言葉が微妙に違いました。
近所の小母さん、いいおうちの人、目上と目下、これにも違いがあります。
そして、南部に住んでいた叔母たちといとこたち。
幼稚園では標準語教育を受けました。
私の記憶にある言葉の地図は非常に複雑で、重層的です。
by tree2 (2012-08-01 14:50) 

cafelamama

「パリは霧に濡れて」「SMOKE」どちらも、大好きな作品です。
「SMOKE」のタバコ屋をブルックリンまで探しに行ったこともあります。
何かの店をタバコ屋に造り替えていたようで、探せませんでしたが。
「パリは霧~」も、しっとりしたタッチの映画で、いくつかのシーンを
今でも鮮明に覚えています。
by cafelamama (2012-08-02 07:12) 

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