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1970 [いのち]

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1970年代仕事の関係で年に二回は関西方面の出張があった。
出張先は兵庫県と奈良県、兵庫県のある牧場隣接のレストランで肉料理をご馳走になった。其の頃の私は魚も肉も生しか食べられなかった。焼いた肉は其の匂いが強烈で受け付けなかった。魚は小さな頃秋刀魚を焼いたものを食べてジンマシンが出来それ以来焼いたり煮たりした魚は食べられなくなった。従って刺身しか食べれない。鮮度が落ちて生臭くなった刺身は論外で食べれない。
当時ご馳走になったのも、オムライスに肉の刺身と言う奇妙な組み合わせだった。
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知人から湘南の地元の牧場の肉を食べたいと案内を頼まれ、相模湾から少し山手にある牧場まで行ってきた。牧場のある直売状附近は彼岸花の名所だった。2012年の今年彼岸花の開花は一週間程遅れている模様だ。彼岸花の球根は、昔飢饉の際、掘り起こして灰汁を抜いて食用にしたと聞いた。食用に出来るとなると抜かれて食べられてしまうので、毒の成分を強調し、死人花、地獄花等と怖いイメージを植え付け人々を遠ざけたのだろうか。金屏風の前の蠟燭の明かりの曼珠沙華の花簪には鬼気迫るものが確かにある。舞台一面の彼岸花のシーンで有名な朝倉摂さんの美術が思い浮かぶ。
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牧場から其所の肉を納めているという明治5年創業の熊沢酒造に立寄った。オーナーの洗練された趣味で、現代的な心地よい空間のビアーレストランに仕上がっている。
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日本酒醸造のための桶を作ったという仕事場が、okebaと云う名のギャラリーになっている。
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屋根に空いた明かり取りから午後の日差しが注ぐ
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40年前の昔に関西の各地で食べた肉の味を思い出した。甘く柔らかく懐かしい味が今口一杯に甦った至福の時。
昨日見た湘南の人なつこそうな牛達の顔が何故か切なく見えてくる。
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感謝 感謝の 御馳走さま
彼等の眸を凝視しても 自分の姿が写っているだけでした

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yayu-chang

私はアレルギー体質ではないのですが2度ばかり蕁麻疹を発症したことがあります。
いずれも病院で治療していただいたのですが、ドクター曰く『疲労が蓄積すると体質じゃなくても出るよ』って^^;
疲労は健康の大敵なんですね;;

コチラでは彼岸花の開花が1週間ほど遅れているようです。

映画『いのちのたべかた』を観て、命の大切さを再認識させられました。
by yayu-chang (2012-09-25 20:35) 

Enrique

私自身は食べ物のアレルギーは無いので,その辺の苦労分からなかったのですが,息子が魚介アレルギーで,やはりイカなど刺身は平気で加熱したものだととたんに蕁麻疹が出ます。加熱でタンパク質が別物になるのだろうなと思います。私自身も,上の方が書いておられるように疲労が溜まった時や,特定の植物でやられるみたいです。
たしかに一斉に咲くヒガンバナは鬼気迫るものがあります。こどもは綺麗な花だと思って近寄るのですが,母はタブー視していました。そのような事情があったのですね。
by Enrique (2012-09-26 07:51) 

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