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俳諧修行 [俳句]

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11月も半ばを過ぎると何かと気忙しくなってきます。時計のは針が進む速度が速まった感覚です。
数年前に俳句の勉強を始めました。季節感に寄添うことや、自分のこころの動き、五感で感じたことを言葉に置き換える作業に俳句が適切と感じたからです。世界で一番短い詩ということにも関心がありました。月に一度の俳句の勉強会に横浜迄出かけ、大学時代に哲学を専攻し、俳句の道に進まれた師との出会いもありあっという間の二年間でした。文士の様な師でした。師は今年六月急逝しました。
今哲学とは何か? 時々思います。この町湘南の大磯の駅裏に晩年住んだという、津和野出身の西周という方が、日本に哲学という造語を紹介したそうです。哲学と俳句、長歌と短歌、短歌と俳諧、連歌と俳諧、俳諧と発句、西洋と東洋。何かめまぐるしい程の歴史の渦を、俳句の歴史を通じて感じてしまったのです。俳句を余技とする人々は多いです。師は俳句の中に生活があると常々言われた方でした。
己に厳しかった生き様で、その厳しさを廻りにもわけてくれました。感謝と同時に今も戸惑っています。ドイツ哲学という難題と、俳句という極めて軽く見えて、その言葉のまわりに纏わるおもい世界、
そのおもいとは、念いであり、想い、重い、思い、憶いだったのです。松岡正剛調になりました。
クリスマスが近づいてきて、二つのキャンドルホルダーを買いました。
ぐい飲みにちょうどいい大きさなのです。
硝子の欠片を細かくモザイク状に貼付けたもの、薬品で蒸着した銀鍍金に水玉状の意匠を施したもの、
日本酒や赤ワインを注ぎ、ぐい飲みとして使用出来るかと買い求めました。
この見立ての使用、毒性の或る商品なら危険なのでしょうが。
まあ、美には毒がつきものです。
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闇をさくほととぎすの白の溶け落ちず   SILENT

白という色も不思議な色です。素であり、明であり、空であるような。
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ハゼの葉のベテルギュースの血の歴史   SILENT

赤という色も、明、あかるい、あきらか、曙に通じているようです。その対極に闇の暗さの黒。
黒は無にも通じている気配が濃厚に感じます。

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黄金の小さき盃秋を飲む SILENT

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紅き実の一面の緑に • 穿つ  SILENT
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コメント 5

orange

白のほととぎすは寂しさと静けさを感じさせるお写真ですね。
素敵な一輪です。
by orange (2013-11-17 13:09) 

cafelamama

俳句はやったことがありませんが
酒宴のとき、一句、二句、三句を、それぞれを別の人が詠むという遊びを
やったことがあります。
5~6人がそれぞれの句を詠み即興で完結させるというものです。
うまくまとまると拍手喝采で盛り上がりました。
ただ、これを始めると酒に酔うことができません。

by cafelamama (2013-11-17 14:09) 

ジル

盃がほんとうに美しいですね。
あ、キャンドルホルダーでしたね。
by ジル (2013-11-18 03:45) 

SILENT

orangeさま
白花のホトトギスは一輪だけしか花をつけないので寂しさがつのりますね。点の薄紫とバランスが好きな花のひとつです。斑の或る花はしつこさがありますね。
cafelamamaさま
連句ですね。連歌から連句へ移行し、連句の最初の句が、発句として独立して俳句となった歴史、勉強して知りました。
連句は緊張感が耐えきれず、自分でも不向きと思っています。
ジルさま
盃中に入れる酒や、蠟燭の色で楽しめますよ。蠟燭を飲んだらSMになってしまいますが。
by SILENT (2013-11-21 09:52) 

そらへい

杯なんですか。
存在感があって素敵ですね。
by そらへい (2013-11-23 22:21) 

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