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三月十九日 [道]

路上に黄色い粒が一つ落ちていた。よく見ると金柑の実だ。誰かに踏まれたのか少し割れている。近くに金柑の木があるのだろう。落ちて転がり誰かの足に蹴られて路地の中央まで移動したのかもしれない。昨夜からの雨でその実は流されて道の際によっているか、足底に踏みつけられて煎餅のようになってしまったかその行方は知らない。
三月十九日.jpg
文明の源流と人類の未来『昨日までの世界』ジャレド・ダイアモンド著を読み始めた。その導入部分が凄い。
2006年パプアニューギニアの首都ポートモレスビー空港の描写、1931年には、ニューギニア高地人が100万人も石器を使い世界から孤立して暮らしていた。その75年間の間に、腰蓑の生活から、コンピュータを駆使する生活への変貌、数百の言語を使っていたコミニュケーションからの変貌、金属も、貨幣も、中央政府もある世界への変貌。空港が世界へと繋がる変貌。人類が石器時代を経て、幾多の文明を隔て、現代に至るその時間をあっという間の75年間で変わらざるを得なかった国の凄まじさから始まる本の展開。伝統的社会とは何か、現代国家以前の世界に興味を惹かれる。
紀元前3400年頃に始まった肥沃三日月地帯の食料生産によって国家が誕生したという。

この国の70年前と、世界の情勢をもう一度詳しく知りたいという欲望が湧いてきた。それは偏らない世界の見方が必要だと再認識した朝でした。

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